スレンダーからむちむちへ!「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」
2007年04月17日 15:02
(しばた@OHPのオススメ漫画)
漫画を読んでいると「面白くなってきていたのに……」というところで終わってしまう作品はけっこうある。今回紹介する「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」もそういった作品だ。回数を重ねるにつれてノリが良くなり、面白さ&萌え度が右肩上がりにアップしていたのだが、残念ながら先日発売された単行本第4巻で打ち止めとなってしまった。しかしこのまま埋もれてしまうのもちょいと惜しいので、このコーナーで取り上げさせていただくことにした。
本作の主人公は、みんなに頼られる探偵を目指して頑張る青年・小金田一耕太郎。やる気満々な小金田一だが、彼が入所した「華咲探偵事務所」は、所長の女探偵・華咲サヤが、派手でモエモエでデッカい事件しか引き受けないという方針であるため、フツーの探偵的な仕事は全然入ってこない。事務所のほかの面々も、探偵業そっちのけで株取引やって金を稼いでいる人とか、巨大ロボットを開発しているマッドサイエンティストとかばっかりで、こちらも普通の仕事はしやしない。そんな面々に振り回され、小金田一青年はトラブルまみれの日々を送ることになる。
まあ基本的には探偵モノということになっているんだけど、実際のところ探偵的なことは滅多にせず、探偵事務所のハチャメチャドタバタな日常を面白おかしく描いていくのがメイン。それでも最初のうちはまだわりと探偵っぽいこともしていくのだが、お話が進むにつれてそこらへんはどんどんユルユルに。で、この作品が決定的に面白くなっていくのが単行本3巻あたりから。
「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」全4巻 渡辺航 新潮社
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連載途中でいきなり太ってむちむちぷにぷになってしまった華咲サヤ所長(第3巻173ページ) |
最初のうちはスレンダーでぶっきらぼうなところが魅力だった華咲所長が、3巻収録の第22話からいきなり太る。これを機に一気に面白くなった。太ったといってもデブデブというわけではなくて、むしろむちむちぷにぷに感がアップ。それまでのスリムでカッチョイイおねえさんという感じのルックスもそれはそれで良かったのだが、心なしか頭身が縮んで、体の各所がむちぷりになった所長さんは萌え度が急上昇。行動まで子供っぽく、無防備になって、ロリ魂までくすぐってくる。
主人公の小金田一も最初は事務所のアルバイトの女の子・しおりちゃんに惚れていたのだが、まるで少女のごとき姿に変身した所長の姿に萌え心をグラグラ揺さぶられてしまってタイヘンなことに。てなわけでこのあたりから、小金田一、華咲所長、しおりちゃんの三角関係状態が確立。ラブコメ的に俄然面白くなってきた。お話的にも後半は、巨大ロボで戦ったり、華咲事務所の面々を使って宇宙アクションをいきなりやらかしたり、なんだかやりたい放題。そして随所で所長さんのぱんつ、むちむちボディ、しおりちゃんの天然ぶり、新キャラのツンデレめがねっ娘らが萌えを振りまいてくる。
……てなわけでどんどん楽しくなっていて、「これからもっともっと行きそう」って感じだったんだけど、連載は残念ながら4巻収録分で終了。作者ホームページの日記の2007/03/05分によると、単行本1~2巻の売れ行きが不振だったため単行本が4巻までしか出せず、連載が打ち切りとなってしまったとのこと。ただし雑誌ではそこそこ人気があったらしく、3~4巻が売れれば復活もあるかもしれないらしい。まあ、いったん打ち切られた連載が再開される可能性は正直なところ低いだろうなーとは思うものの、筆者としては続きが読みたい。てなわけで応援の気持ちを込めてオススメさせていただく。ぶっちゃけた話、「俺が読みたいからお前も買え~」ということです。よろしくお願いします。